メッキ 製のアクセサリーについて
見た目は同じアクセサリーでも、貴金属で作られたものは高額ですが、メッキ(鍍金)のアクセサリーは比較的安くて気軽に楽しめます。
メッキアクセサリーのメリット・デメリットと、メンテナンス方法や使用するときの注意などをご紹介していきます。
メッキ 製のアクセサリーとは何?
メッキアクセサリーとは、アクセサリーの材料となる真鍮(合金)などに、上から金などで薄く覆ったものと、厚くまいた金張りと呼ばれる、多少丈夫に作られたもののことを言います。
本物ではないけどメリットって
メッキアクセサリーのメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
まず、純金のアクセサリーは、金相場がここ数年1g4,000~5,000円前後を推移していることからもわかるように、とても高価で、気軽に付けるアクセサリーというより、きちんとした席でつけるものというイメージだと思います。
しかし、金メッキの場合は、K24を金100%とするとK18やK14、K10のように割合を減らすことで価格を抑えることが可能です。さらに、地金によっても価格の幅が広がることが上げられます。鉄などの安い地金の上に、キレイなゴールドやシルバー色でコーティングされて、見た目が良い上にお手頃価格で購入できます。
手に取りやすい価格のものが多いため、流行によって買い替えたり、楽しみやすいということが挙げられます。また、鉄のままの加工に比べると、錆や変色から守る効果があります。地金も含めて質のいいアクセサリーであれば、長期間錆にくく楽しめます。
また、貴金属だけの素材よりも重さが軽くなるため、大ぶりのアクセサリーでも、身につけていて疲れることもありません。30代以上でメッキのアクセサリーはどうなの?と思われている方もいるかもしれませんが、流行のデザインやシックなデザインも多いですし、質の良いメッキアクセサリーも数多く出ています。日常アイテムとして、気軽にオシャレに取り入れる人が増えています。
デメリットは?
では、メッキアクセサリーのデメリットには、どういうものがあるのでしょうか。
まず、地金に薄くコーティングをしている状態なので、少し衝撃を受けただけでも傷がつきやすく、コーティングがはがれやすいことがあげられます。地金の素材によっては、黒ずんだり、さびやすかったりと、長持ちしにくいものです。
メッキ加工をしていても、その薄さから地金の色がうっすら透けて見える場合があります。さらに、透けて見えないようにと厚くコーティングした場合、中の金属が小さくなるため、金属としての価値が下がってしまいます。
メッキアクセサリーは、貴金属と違ってコーティングが剥がれるなどの寿命があります。お気に入りを美しいまま長く使いたい場合は、定期的にメッキをかけ直す必要があります。
メッキの種類と特徴
メッキと一言で言っても、様々な金属があります。アクセサリーに使われる、代表的なメッキの種類と特徴をそれぞれ分けてご紹介していきます。
金メッキ
貴金属である「金」をメッキにしているのが金メッキです。下地の金属の上に、薄い金箔でコーティングしたもののことを言います。高級感のあるメッキアクセサリーで、美しさはNo.1だと言えます。アクセサリーに向いていて、ホワイトゴールド・ピンクゴールド・マットゴールド・古美色のメッキなど、様々な色味があります。
ピンクゴールドは女性に人気のメッキですが、他の金属と比べると色のくすみが出るのが早いという難点があります。お気に入りのアクセサリーがピンクゴールドのメッキアクセサリーの場合は、こまめで丁寧なお手入れが必要です。
銀メッキ
抗菌作用があるため、アクセサリーとして使うには、衛生上好ましい金属です。しかし、難点は銀自体が変色する金属だということで、くすみやすいため、変色防止の処理が必要です。
最近のアンティーク人気で、銀古美色などに最初から黒く変色させているものなども出ています。こちらの場合は色の変色が目立ちにくいです。
プラチナメッキ
白金と称される美しさが人気ですが、実はそのままだとやや暗い色調であるため、磨き上げが必要です。アレルギーを引き起こしにくい金属で、金属アレルギー防止などにも使われています。
ロジウムメッキ
耐摩耗性や耐食性に優れている金属で、くすみ難いのが特徴です。銀色のメッキアクセサリーの代表と言えるメッキで、多く使われています。
また、見た目がプラチナに近いことから、「プラチナコーティング」「ロジウムコーティング」などとも呼ばれています。
チタンメッキ
表面が固く、頑丈で、金属アレルギー反応を起こし難い素材として有名です。オールチタンのアクセサリーは高価ですので、安くチタン製品を楽しみたい場合には、チタンメッキのアクセサリーがおすすめです。
ニッケルフリーとは
ニッケルで引き起されるアレルギーを防ぐことを目的に作られたアクセサリーのことを、ニッケルフリーといいます。金属アレルギーの原因のトップに上げられている素材であるニッケルを、下地にほとんど使用していないモノのことです。
ニッケルは、値段が安く、銀白色で光沢感があり、加工しやすい素材です。さらに、耐食性を向上する役割(さびにくい)を担っていることもあり、多くのアクセサリーの下地に使用されています。しかし、ニッケルが下地に使われているメッキアクセサリーを使用している際、表面のコーティングが剥がれたときに、金属アレルギーを引き起こす可能性が出てしまいます。
また、ニッケルは身近な日用雑貨や硬貨にも多く使用されているので、アクセサリー以外でも肌に接する機会は多いため、ますます金属アレルギーを引き起こす可能性があります。金属アレルギーの場合、ニッケルに反応する方はとても多いため、ニッケルフリーは人気が出ていますが、ニッケルが入っているモノに比べると変色しやすいという難点があります。
また、どの素材が合わないのかは人によって異なります。ニッケル以外の金属に強いアレルギーが出る場合もありますので、病院でパッチテストをしてもらい、自分に合う成分を確認して使用するといいでしょう。
メッキアクセサリーを長持ちさせるためのメンテナンス方法
メッキのアクセサリーを長く楽しむために、適切なメンテナンス方法をご紹介していきます。まず、お手頃な価格のメッキアクセサリーがなりがちな、黒ずみや汚れを防ぐにはどうしたらよいのでしょうか?
金属は汗や水に弱いため、使用後は毎回柔らかい布で優しく拭くことが大事です。しかし、研磨剤入りの布は、表面に傷がつき、錆やメッキが剥がれる原因になりますので、避けましょう。また、柔らかい布だからといって磨きすぎて、メッキが剥がれてしまわないように注意も必要です。
汚れを落とす時は、中性洗剤(台所用洗剤など)をぬるま湯で薄めたものを布につけ、こすらないよう優しく洗ってください。歯ブラシなどブラシはメッキの剥がれる原因になりますので厳禁です。その後、濡れたままにせず乾いた布でやさしく水気をふき取ってください。
使用するときの注意
メッキアクセサリーを長持ちさせるためには、ぶつけたり、摩擦が起こりそうなことは、表面のコーティングが剥がれてしまう可能性があるので、避けた方が安心です。
また、水に塗れるのもよくないので、リングやブレスレットをしたまま洗い物などはしない、入浴時には外すようにしましょう。
まとめ
気軽に楽しめる「メッキ(鍍金)アクセサリー」について、メリットやデメリット、またお手入れ方法などをご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。安く、デザイン性に優れたものが多いメッキアクセサリーは、流行のおしゃれを楽しむにはぴったりです。
自分に合ったデザインを見つけて、メッキアクセサリーを楽しみましょう。長期間の愛用にはあまり向かない素材ではありますが、素材の特性なども含めて上手に付き合って、気軽に楽しめるのが、メッキアクセサリーの良さです。