ラインストーンとは、水晶、ガラス、アクリル樹脂などの表面にファセット・カット(宝石の加工方法)を施し、ダイヤモンドのような形に似せたデコレーションパーツのことを言います。
昔、ヨーロッパを流れるライン川で拾われた水晶がダイヤモンドの代用品として使われていたことから、「ラインストーン」と呼ばれるようになったそうです。
このラインストーンは、さまざまなものをデコレーションするのに欠かせないパーツです。
ネイル、スマホカバー、アイコスケース、アクセサリー、靴などに頻繁に使用されます。
最近では、髪の毛につけるエクステンションやまつエクにも採用されるほどです!
ラインストーンを使うだけで普通のものがキラキラして華やかになるので、デコレーションしたものは、特に女性にとても人気ですね。
では、そのデコレーションに使われているラインストーンは、なぜそんなに美しいのでしょうか。
ラインストーンの謎に迫ります!
ラインストーンの主な素材について
デコレーションしたものが好きな人の中にも、「ラインストーン=スワロフスキー」だと思っている人が多いのではないでしょうか。
しかし、「ラインストーン」というものには、主にスワロフスキー、ガラスストーン、アクリルストーンの3種類の素材が使われているのです。
ファセット・カットされていれば、全ての素材で「ラインストーン」と呼ぶのです。
では、それぞれ、そんな特徴があるのでしょうか。
スワロフスキー
スワロフスキーとは、元々は、1985年にオーストラリアのチロル州にあるクリスタル・ガラスの製造会社の社名です。
チェコ人のダニエル・スワロフスキーという人が創業したため、この社名が付いたそうです。
一般的に「スワロフスキー」と呼ばれるものは、この会社が製造している、スワロフスキー・クリスタル・ガラスで製造された製品のことを言います。
この製品の中でも、ラインストーンの製造を行っており、これが世間では「スワロフスキー」と呼ばれているのです。
通常のクリスタル・ガラスの酸化鉛の含有比率が約24%なのに比べて、スワロフスキー・クリスタル・ガラスは酸化鉛の含有比率が32%以上になっているので、ガラスストーンと比べても輝きの度合いが大きいのです。
また、光の屈折率が高いため、虹色に見えたり、傷が付きにくいなど強度にも優れていたりします。
スワロフスキー・クリスタル・ガラスは、一般的なガラス・クリスタルよりも値段が高く、スワロフスキーが独自のカット技術を施しているため、スワロフスキーのラインストーンは、他の素材のラインストーンよりも値段は高めですが、人気は非常に高いです。
ガラスストーン
ガラスストーンとは、ガラス製のラインストーンです。
一般的に、スワロフスキー製以外のガラスストーンのことを言います。
同じガラス製ですが、スワロフスキーよりも輝きが若干劣ります。
しかし、中には高品質なガラスストーンもあり、値段もスワロフスキーとさほど変わりませんが、それと比例して、スワロフスキーと変わらない輝きも持っています。
アクリルストーン
アクリルストーンとは、プラスチックで作られたラインストーンです。
プラスチックは素材が柔らかいため、傷や汚れが付きやすく、デコレーションをしたときにトップコートを塗ると、解ける場合があります。
プラスチックをファセット・カットしているのではなく、宝ダイヤモンドのような形をしている型にプラスチックを流し込んで作っているため、光が屈折して輝くということがありません。
しかし、悪いことばかりではありません!
価格が安いため、手に入れやすいことが大きなメリットです。
100円均一などにも販売していますし、インターネット通販でも大量に入っていて価格が安かったりします。
また、型にプラスチックを流し込んでいるため、さまざまな形のラインストーンが作ることができるのも特徴的ですね。
アクリルストーンは、普段よく使うようなスマホカバーなどに採用してしまうと傷が付きやすいため、白く曇ったり色がくすんだりしますので、傷が付きにくいようなものにデコレーションするか、練習用に使うと良いですよ。
ラインストーンの形について
ラインストーンは、一般的にダイヤモンドのような形をしていますが、他にもドームカット、楕円形、四角形、三角形などにもカットすることができます。
その他、ハート型や星型、雪の結晶型にすることもできます。
アクリルストーンであれば型にプラスチックを流し込むだけですが、スワロフスキーやガラスストーンでも他の形にすることができます。
このような形だけでなく、ラインストーンは、デコレーションしやすいように工夫した加工がされているのです。
埋め込み型(Vカット)
埋め込み型ラインストーンとは、ダイヤモンドのような形をしていて、底面がV字型にカットされているラインストーンです。
このラインストーンを採用するときは、平面にデコレーションするのではなく、ラインストーンがはまり込むように窪んでいる土台にデコレーションします。
カン付き
カン付ラインストーンとは、カン(金属の土台)に接着されているラインストーンです。
チャームが付いているタイプもあるので、アクセサリーやネイルの先端にぶら下げると可愛いですよ。
カシメ付き
カシメ付きラインストーンとは、「カシメ」という留め具に接着されているラインストーンです。
デコレーションしたい布などに穴を開け、そこにカシメを入れ、打ちつけてデコレーションします。
よく、ジーンズや帽子、靴などの布類に採用されるラインストーンです。
ラインストーンのサイズについて
ラインストーンを購入するときは、「SS」、「PP」と呼ばれる表記がされています。
これは、ラインストーンのサイズを表すもので、「SS」は「Stone Size(ストーンサイズ)」という意味を示し、「PP」は、「Pearl Plate(パールプレート)」という意味を示します。
一般的に、SSはアパレル用のラインストーンに、PPはジュエリー用のラインストーンに使用される表記です。
日本のラインストーン通販では主に「SS」が使用されており、購入者が分かりやすいように日本で主に使用される「mm(ミリメートル)」でサイズが分かるように表記されています。